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じゃぱかる



イ草農家は減少の一途を辿っている。

なぜか。

それはイ草農家という職業が魅力に乏しいから。

魅力とは何か。

お金。

もちろんそれもある。

しかし多大な収入を期待できなくとも人が魅力を感じられる職業はたくさんある。

ではそんな職業にあってイ草農家にはないものとは何か。

評価。

どれだけ『良いモノ』を作っても誰からも評価されず、お金にもならないならそんな産業が続くはずもない。まして後継者など。

問題なのはこうした現象がイ草産業だけではなく様々な分野で起こっていること。そしてその影響は確実に私たちの暮らしに反映されてしまうことである。

ではなぜ良いモノが『価値のあるモノ』として社会に評価されないのか。​


それは現代の資本主義社会においては、「良いモノ」より「良いモノに見えるモノ」の方がより多くの利益をもたらすからに他ならない。

営業とは、ブランド化とは、付加価値とは「良いモノに見せる」ための方法や手段になってしまい、そうした「見せ方」に時間と労力を費やす者が生き残り、モノづくりそのものに時間と労力を費やす者が淘汰されてしまう社会になってしまった。


イ草に携わったことでイ草農家がどうして正当な評価を受けられないのか、その根元に存在する問題とは何かを知ることができた。

そしてそれは商業分野だけでなく、文化、教育、政治など様々な分野に共通して存在し、目に見える問題、目に見えない問題となって私たちの暮らしや社会に影響し続けている。

じゃぱかるはイ草や水引を題材に、そのモノ本来の役割や魅力、そしてそれらが抱える問題やその背景に目を向け、関心を抱いてもらうための事業を行うことで、次はその人自身の周りにある社会問題に目を向け、そしてその根元に存在する問題の解決について考え、行動するという循環を創出したいと考える。


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